ホルムズ海峡を通過する原油は、世界需要のざっと2割——日量約2,000万バレルに上る。トランプ氏がTruth Socialに書き込んだ一文は、その航路をめぐる力学を一気に可視化した投稿だった。

「特別任務」の3文字が消えた投稿、何を隠している?

公開された投稿の冒頭はこうだ。

「米軍の圧倒的な力のおかげで、かつてないほど石油が流れている。特別な……」

文章はここで途切れている。「特別任務(Special Mission)」に続く言葉が公開されていない点が、かえって注目を集めた。調べていくと、投稿タイミングはイランとの核協議が再開したとされる時期と重なっており、偶然とは言い切れない雰囲気がある。外交交渉の裏で、軍が実力で航路を確保している——そういうメッセージを市場と同盟国に送った可能性が浮かぶ。

市場には朗報、でも米軍の「常駐コスト」は誰が払う

原油市場にとってはひとまず安心材料に映るらしい。ホルムズ海峡が封鎖されれば、原油価格は短期間で30〜50ドル跳ね上がるというのが過去の試算で、その圧力が取り除かれているなら供給懸念は後退する。トランプ 原油 軍事という組み合わせは、増産宣言と安全保障を一体化した「安いエネルギーは俺の功績」路線の延長線上にある。
ただ、引っかかった点がある。軍事プレゼンスで航路を守るモデルは、続ける限りコストがかかり続ける。空母打撃群の1日の運用費はざっと数百万ドル規模とされる。同盟国の負担分担なしにこれを続けるなら、エネルギー安全保障2025の議論は「誰がこの請求書を持つか」という問いに必ず行き着く。

この先どうなる

イランとの核協議が合意に向かえば、米軍の「特別任務」は縮小されるのか、それとも既成事実として居座るのか——ここが次の焦点になりそうだ。ホルムズ海峡と米軍の関係が「緊急対応」から「恒久配置」にスライドするなら、GCC諸国やインドも静観はしていられない。トランプ氏の投稿が途中で終わっていた「続き」は、外交テーブルの上でまだ書かれている途中なのかもしれない。