SCOTUS transgender sports rulingが現実になった。米連邦最高裁が、トランスジェンダー女性の女子競技参加を制限する判断を下したとされ、トランプ前大統領がTruth Socialに投稿した瞬間、世界のスポーツ界に衝撃が走った。
トランプが「大勝利」と叫んだ、判決の中身
トランプ前大統領は自身のSNSにこう書いた。
「大勝利だ。米最高裁が女性スポーツへの男性参加に対し、たった今判決を下した。すごい!」
この投稿が拡散するスピードは異例で、スポーツ政策の文脈でSCOTUSの名前がここまで早くトレンド入りするのは珍しい。判決の詳細な法的根拠はまだ精査中だが、背景にあるのはTitle IX gender sports policyをめぐる数年来の法廷闘争だ。Title IXは1972年制定の教育法で、性別による差別を禁じた条文が「トランスジェンダー女性をどう扱うか」という現代的問いにぶつかり、各州で訴訟が乱立していた。最高裁レベルの判断が出れば、それらの下級審判決に一気に方向性を与えることになる。
IOCとの衝突コース、国際競技団体が迫られる選択
ここが引っかかったのは、米国内法の話にとどまらない点だ。IOCは2021年に「包括性を優先する」新ガイドラインを発表し、各競技団体に判断を委ねた経緯がある。陸上のWorld Athleticsがテストステロン基準を設けた一方、水泳のWorld Aquaticsは2022年以降、トランスジェンダー女性の女子部門参加を事実上禁止した。つまり国際競技団体の間でもルールはバラバラだったわけで、今回のSCOTUS判断はその混乱に「米国型の答え」を突きつける形になった。
トランスジェンダー 女性競技 最高裁をめぐる議論では、科学的エビデンスの解釈そのものが割れている。思春期を男性として過ごした場合の筋肉量・骨格への影響が長期的に残るという研究がある一方、ホルモン治療後の競技データを見ると有意差は縮小するという報告もある。どちらの研究を「正しい」と採用するかで、政策の方向が180度変わる。
この先どうなる
今後の焦点は大きく三つ。一つ目は判決文の全文公開後、Title IX gender sports policyの解釈がどこまで連邦規則に反映されるか。二つ目は来年以降の国際大会で、米国籍選手の扱いをめぐり競技団体が独自ルールを維持するか米国基準に寄せるかという綱引き。三つ目は他国の追随動向で、英国やオーストラリアもすでに同様の法整備を進めており、今回の判断が「後押し」として機能する可能性が高い。スポーツの競技規則がこれほど地政学的な動きと連動する時代が来るとは、IOCの創設者は想像もしなかったんじゃないか。