ロシア ウクライナ大規模攻撃が現地時間22日未明に炸裂した。死者は少なくとも10人、キーウで4人・ドニプロで6人が確認され、負傷者は数十人に上る。子どもも複数含まれているという。BBCはこれを「近月最大規模の攻撃の一つ」と報じた。
キーウ弾道ミサイル直撃——アパートが瓦礫の山に
キーウ市軍事行政トップのトカチェンコ長官は「敵は弾道ミサイルで攻撃している」と声明を出した。市長クリチコは市民に避難所待機を指示し、「住民が倒壊したアパートの瓦礫の下に閉じ込められている恐れがある」と危機感をあらわにした。
攻撃はガソリンスタンド付近、建設現場、複数の集合住宅、さらに一般住宅2棟にも及んだ。キーウ中心部では黒煙が立ち上り、早朝にはドローンの爆音と十数回以上の爆発音が交互に響き渡ったらしい。広域停電も発生し、市内各所で混乱が広がった。
「ロシアの攻撃によりウクライナ全土で少なくとも10人が死亡。ドニプロで6人、キーウで4人が確認され、近月最大規模の攻撃の一つとなった。」(BBC News / Vitaly Shevchenko, Kyiv correspondent)
「組織的報復」を予告していたモスクワ——タイミングの計算
モスクワはこの攻撃を突然仕掛けたわけじゃなかった。先週、ロシア側はウクライナ軍によるルハンスク州の寮へのドローン攻撃——これで21人が死亡——への報復として「組織的な打撃を与える」と明言していた。予告から実行まで約1週間。ドニプロ空爆2025の被害もここに重なる。
ここで引っかかるのが、攻撃のタイミングだ。米欧の仲介で断続的に続く和平交渉の最中に、これほど大規模な攻撃をぶつけてきた。ロシア側が「交渉のテーブルを有利に整える」動きとして仕掛けたとみる専門家もいれば、国内向けの強硬姿勢誇示という見方もある。ウクライナ側も黙っておらず、ロシア南部クラスノダール地方のイルスキー製油所にドローン攻撃を実施。ロシアの緊急対応センターは火災発生を認めたが、死者はなしと発表した。
この先どうなる
停戦交渉がいかに脆いものか、今回の攻撃が改めて浮き彫りにした格好だ。交渉テーブルが設けられても、ミサイルは飛んでくる——これが2025年の現実ってこと。国際社会の圧力がどこまで実効性を持つかは不透明なまま。キーウ弾道ミサイル被害の実態が詳報されるにつれ、欧米各国の対応が問われる局面が来る。次の焦点は、ゼレンスキー政権が報復の連鎖を自制するか、それとも大規模反撃に踏み切るか。どちらに転んでも、住民への被害がまた積み上がっていく可能性が高い。