イマド・アスリームが死んだ夜、隣のテントには眠っていた子どもたちがいた。ガザ市内の建物を狙ったイスラエルの空爆は、同時に隣接する避難民キャンプを直撃。現地病院が確認した死者は少なくとも10人、うち5人が子どもだった。

テントが吹き飛んだ避難民キャンプ、20人負傷の現場

攻撃が起きたのは水曜日の深夜。ガザ市中心部の住宅建物が標的となり、爆撃はその隣に並ぶ避難民のテント群にも及んだ。テント内で眠っていた住民ラスラン・バジョウは「隣人が粉々になった」と語り、妻も負傷した。

「水タンクが上から直撃され、ずぶ濡れになった。テントが崩れ、外から瓦礫が落ちてきた。逃げ出すのが大変だった」——Um Azzam al-Zaim(ガザ市在住・被爆現場近隣住民)

イード・アル=アドハーの祝日に合わせて親族が訪れていた家もあったという。負傷者は約20人に上ると報じられており、ガザ市空爆としては今週最大規模の被害となった。

ハマス標的殺害の連鎖——アスリームと10代の娘も死亡

イスラエル軍は短い声明で「北部ガザの中枢ハマステロリスト2人を攻撃した」と発表したが、氏名は明かさなかった。一方、現地の情報によればハマスの地区大隊司令官イマド・アスリームとその10代の娘イスラーが死亡、翌朝に埋葬されたとされる。ハマス側の公式コメントはまだない。

ここ数日でイスラエルは上級幹部の標的殺害を立て続けに実行しており、今回のアスリーム殺害はその流れの一つとみられている。ガザ市空爆が繰り返されるたびに巻き添え被害の報告が重なっており、現地の人道状況は悪化の一途をたどっている。

この先どうなる

停戦交渉は依然として難航している。イスラエルが標的殺害を続ける限り、ハマスは交渉テーブルに着く動機を持ちにくく、膠着はむしろ深まりそうだ。民間人の犠牲が積み上がるなか、国際社会からの圧力がイスラエルの作戦方針をどこまで変えられるか——それが次の焦点になるだろう。