トランプ最後通牒——イランが合意を拒否するなら攻撃を再開する。トランプ大統領が中国首脳会談へ飛び立つ直前、記者団に向けてそう言い切った。停戦交渉が続いているにもかかわらず、イラン側は米国が「受け入れ不可能」と一蹴した要求を今も撤回していない。

ホルムズ海峡:世界の原油20%が通るルートで何が起きているか

ホルムズ海峡は幅わずか約50キロの水道で、世界の海上原油輸送のおよそ20%が通過する。サウジアラビア、UAE、イラクといった主要産油国の積み出し港はすべてこの海峡の内側にある。ここが塞がれれば、即座に原油価格が跳ね上がるというのは過去の実績が証明している。ホルムズ海峡緊張2026として市場関係者が注視しているのはそのためだ。

今のところ海峡の航行は維持されているが、依然として緊張が解けていない。停戦が紙一重で保たれている状態と言っていいだろう。

「戦争は非常にコントロール下にある」——ドナルド・トランプ大統領

この一言、よく読むと妙に引っかかる。「コントロール下にある」と断言できるなら、なぜ同時に攻撃再開を警告するのか。トリガーを握っているのが自分だと誇示したいのか、それとも交渉カードとして使っているのか——その輪郭がまだ見えない。

米イラン停戦交渉、どこで折り合えないのか

米イラン停戦交渉がこじれている核心は、核開発の「完全停止」か「段階的制限」かをめぐる認識のズレとされている。米側はウラン濃縮の即時・完全停止を要求。イランはエネルギー主権を盾に段階的な上限設定を主張し、双方の着地点がまったく重なっていない状況だ。

トランプ政権にとってもこのタイミングは複雑で、中国との首脳会談という別の外交山場を同時に抱えている。イランへの強硬姿勢を維持しながら中国と着地点を探る——二正面外交をこなせるかどうか、今週の動きが試金石になりそうだ。

この先どうなる

交渉の次のデッドラインは今週末とされている。イランが要求を引き下げなければ、トランプ政権が攻撃再開に踏み切る可能性は排除できない。一方でイラン国内では強硬派と現実派の綱引きが続いており、指導部が土壇場でどちらに傾くか読めない。原油市場は今のところ大きく動いていないが、ホルムズ海峡緊張2026が一段と高まれば、エネルギー価格の急騰が現実的なシナリオとして浮上してくる。米イラン停戦交渉の行方次第で、週明けの市場の空気はがらりと変わるかもしれない。