UAP公開が、ついに動いた。トランプ前大統領が自身のSNS「Truth Social」に投稿したのは短い一文だったが、その言葉には二つの爆弾が仕込まれていた。

「戦争省」という呼称——ミスか、それとも計算か

投稿の中でトランプは、通常「国防総省(Department of Defense)」と呼ばれる機関を「戦争省(Department of War)」と表記した。これ、単なる言い間違いではなさそうだ。

「Department of War」はアメリカが1947年に廃止した旧来の省庁名で、冷戦期に「国防」という穏やかな名称へ衣替えした経緯がある。トランプ周辺では以前から、ペンタゴン内の官僚機構への不信感が繰り返し語られていた。あえて旧称を使うことで「俺が仕切り直す」というメッセージを込めた、そう読むのが自然じゃないか。

「皆さんへの約束として、戦争省がUFO/UAPファイルの第一弾を公開しました。」——Donald J. Trump(Truth Social)

「第一弾」という表現にも引っかかった。これは追加開示が続くことを示唆している。つまり今回の公開は終着点ではなく、始まりという位置づけらしい。

2023年公聴会から続く超党派の圧力、その2年後

UAP問題が単なるオカルト話から政策課題へ格上げされたのは、2023年7月の米下院公聴会が転換点だった。元海軍パイロットや元政府職員が証言台に立ち、「未確認機との接触があった」「回収された物体が存在する」と述べた。共和党と民主党の双方から情報開示を求める声が上がり、超党派の議員連盟が圧力をかけ続けてきた経緯がある。

トランプUFOファイルの開示要求は、実は彼の選挙公約にも含まれていた。今回の投稿はその公約を履行したアピールとも取れる。支持者には「言ったことをやる男」を印象付ける狙いがある一方、内容の実質的な重さはこれから精査される段階だ。

Department of Warという呼称と「第一弾」という言葉——この二つを並べると、ペンタゴン改革とUAP開示をセットで打ち出すシナリオが浮かび上がってくる。単発の投稿に見えて、かなり周到に設計された一手だったかもしれない。

この先どうなる

「第一弾」と宣言した以上、第二弾・第三弾の開示タイミングが次の焦点になる。議会のUAP情報開示法(UAPDA)の枠組みとどう連動させるか、あるいはトランプ政権独自のペースで進めるか——そこで情報の信頼性や範囲が大きく変わってくる。パイロット証言の裏付けとなる技術データや映像が含まれるかどうか、研究者・ジャーナリスト双方が次のファイルを待ち構えている状況だ。「戦争省」という言葉が意図的な予告だとすれば、ペンタゴン内部の情報管理体制そのものにメスが入る可能性もある。続報から目が離せない。