トランプ選挙不正疑惑の余波が、またも予想外の方向へ弾けた。ドナルド・トランプ前大統領がTruth Socialに投稿した一言——「バラク・フセイン・オバマのようなSLEAZEBAG(ゴロツキ)」——は、投稿からわずか数時間で全米メディアを席巻した。しかも名前はフルネームで呼び捨て。狙い澄ましたような煽り方だった。

オバマとシューマー、2人を同時に狙い撃ちした投稿の中身

投稿の標的はオバマだけじゃない。チャック・シューマー上院院内総務も「泣き虫チャック」と侮蔑的に呼ばれ、同じ文章の中で並べられた。トランプの主張はこうだ——民主党が2024年大統領選での選挙不正を隠蔽するために、オバマを「雇った」というもの。

「泣き虫チャック・シューマーと民主党が、バラク・フセイン・オバマのような『ゴロツキ』を雇っているとは何とも皮肉なことだ」

読んで引っかかるのは、「雇った」という表現だ。具体的な証拠も文書も示されていない。それでもトランプ陣営はこの種の主張を選挙直後から繰り返しており、今回の投稿はその流れの中にある。民主党側はこの投稿に対し、現時点で公式な反論を出していないという。

根拠なき「票操作」主張が2年以上続くワケ

2024年大統領選をめぐるトランプ陣営の選挙不正疑惑の訴えは、司法の場でことごとく退けられてきた。それでも投稿が続くのは、支持層への求心力を維持するためというのが多くの政治観測筋の見立てらしい。オバマ民主党攻撃という構図は、共和党支持層に最も刺さるメッセージの一つとして機能してきた。チャック・シューマーもその文脈で名指しされるのは、今回が初めてではない。
ただ、「SLEAZEBAG」という単語の選択はやや異質だった。これまでトランプが使ってきた批判語とは温度感が違う。意図的なエスカレートなのか、それとも単なる即興なのか——投稿の動機はまだわからない。

この先どうなる

民主党が沈黙を続ける限り、この話題はトランプ側のペースで広がっていく可能性が高い。過去の例を見ると、民主党が反論に動けば「炎上の継続」、沈黙すれば「黙認」と受け取られるリスクがある。どちらに転んでもトランプにとって悪い話にはなりにくい構図だ。選挙不正疑惑を軸にした攻撃がSNS上で続く以上、オバマやシューマーへの言及はこれからも出てくるだろう。むしろ今回の投稿は「序章」かもしれない。