アフガニスタン パキスタン 砲撃が、学びの場を一瞬で破壊した。4月28日、アフガン東部の大学にパキスタン軍の砲弾が着弾。少なくとも4人が死亡し、約70人が負傷したと当局は発表している。教室に砲弾が落ちる——それが今、この国境地帯で起きていること。

パキスタンが「否定」する攻撃で70人が病院へ

アフガン当局はパキスタンを名指しで非難したが、イスラマバード側は民間地への攻撃を一切認めていない。この「否定」のパターン自体、ここ数年で繰り返されてきた光景だ。

「公然たる戦争」を隣国に仕掛けているパキスタンは、月曜日に民間地域への攻撃を行ったことを認めなかった。当局者によれば、少なくとも4人が死亡し、約70人が負傷したという。(The New York Times、2025年4月28日)

アフガン側の当局者が「公然たる戦争状態」と断言するほど、両国の緊張は臨界に近い水位に達している。その背景には、タリバン政権が支配するアフガニスタンとパキスタンの間で激化する越境テロの応酬がある。パキスタンは、アフガン領内を拠点とするTTP(パキスタン・タリバン運動)の攻撃に手を焼いており、アフガン領への越境攻撃を「対テロ作戦」として正当化しようとする姿勢を崩していない。一方、タリバン政権はその論理を受け入れる気配がなく、両国間の外交チャンネルはほぼ機能不全に陥っている。

核保有国が絡む国境紛争——国際社会の目が届かない場所で

タリバン パキスタン 国境紛争で見落とされがちなのが、この問題が持つ核のリスクだ。パキスタンは核保有国であり、その軍が隣国の大学に砲撃を加えている——この事実が持つ重さは、欧州の紛争に比べて国際社会で軽視されているように見える。南アジア 安全保障の観点から言えば、インド・パキスタン間の緊張と複合的に絡み合いながら、この地域全体の安定が侵食されていくリスクがある。

国際社会の監視網が薄いこの国境地帯では、誰が何を攻撃したかすら事後的にしか確認できない。国連やNATOが即座に声明を出すような仕組みも整っておらず、情報の空白が攻撃者にとって事実上の免責として機能している。大学への砲撃が「否定されたまま」で終わる可能性は、決して低くない。

この先どうなる

両国関係が対話で軟着陸する兆候は、現時点では見えていない。タリバン政権は国際的な承認を渇望しながらも、パキスタンへの妥協がTTPへの黙認と受け取られることを嫌がる構図があって、外交的な着地点が描きにくい。今後は越境攻撃の頻度と規模が指標になるだろう。民間施設への砲撃が続けば、国際社会——特に中国やGCC諸国——が仲介に動く圧力が高まる可能性はある。ただ、その「動く」タイミングが来る前に、次の砲弾が飛ぶかもしれない。