クナル大学攻撃で7人が死亡した。パキスタン軍によるモルタル砲とロケット弾の砲撃とされ、負傷者75人のうち30人は学生だった。パキスタン情報省は「報告はフェイクだ」と全面否定したが、同じ言い訳は数週間前にも聞いた覚えがある。
キャンパスに響いた爆発音、教授が証言
クナル大学で授業中だった教授は、BBCに「キャンパス全体に響く恐怖の爆発音を聞いた」と話した。現地の独立ジャーナリスト、マティウラ・シャハブ氏は攻撃時刻の午後2時ごろ(GMT09:30)、現場から1キロの距離にいたという。
「Pakistani attacks on the east Afghan province of Kunar have killed at least seven people and injured 75, among whom are students and a professor at Kunar University, multiple sources have told the BBC.」(BBC News)
タリバン政府の高等教育省は声明で、大学の建物と周辺が広範囲にわたって損壊したと発表。使用兵器についてはモルタル砲とロケット弾とされているが、別の情報源はジェット機とドローンの投入も指摘している。兵器の種類が食い違うのも、現場の混乱を物語っている。
「269人死亡」の前歴があるパキスタンの否定
パキスタンはアフガン越境攻撃への関与を即座に否定したが、信ぴょう性はかなり薄い。数週間前のカブール薬物リハビリ施設への空爆では、最初は存在すら認めなかった。その後、国連の独自調査で269人の死亡が確認された。今回も同じ構図が繰り返されているようにみえる。
パキスタンとアフガニスタンの国境地帯では、ここ数カ月で数百人規模の死傷者が出ている。パキスタン側はアフガニスタンを拠点とする武装勢力への対抗措置と主張し、タリバン政府は民間人への無差別攻撃だと反論する。どちらの言い分も完全には検証できないまま、死者数だけが積み上がっている。
この先どうなる
国際社会の反応はいまのところ鈍い。国連がカブール空爆の死者数を公式に認定したにもかかわらず、パキスタンへの具体的な圧力はほとんど見えていない。今回のクナル大学攻撃も同様の経路をたどる可能性が高い——公式否定、証拠の蓄積、そして国際社会の沈黙。タリバン政府が国連安保理への訴えを強める動きも予想されるが、パキスタンの外交的立場を考えると実効性は疑わしいままだろう。