マリ国防相カマラが、首都バマコ近郊の自宅を狙った自爆トラックで命を落とした。土曜日、カティで起きたその攻撃は単発ではなかった——アルカイダ系武装勢力による同時多発攻撃の一環で、カマラの家族少なくとも3人も巻き込まれている。
カマラ邸は「崩壊」、モスクも吹き飛んだ
政府スポークスマンのイッサ・ウスマン・クリバリが日曜夜に読み上げた声明によると、カマラは攻撃者たちと応戦し「数人を無力化することに成功した」とされている。それでも重傷を負い、搬送先の病院で息を引き取った。
「爆発物を積んだ車両が自爆攻撃者によって運転され、大臣の官邸を標的にした」
爆発で官邸は倒壊し、近くのモスクも破壊された。軍事政権トップのアシミ・ゴイタ将軍の自宅も同日攻撃を受けており、将軍は安全な場所へ退避したとロイターが報じている。国防の最高責任者が消え、政権中枢まで標的にされた——これは組織的な「首脳部狙い撃ち」だったと見るのが自然だろう。
北部キダルでロシア傭兵も撤退、3重の打撃
追い打ちをかけたのが北部の動きだ。マリ軍に雇用されていたロシア人傭兵部隊が、2日間の戦闘を経てキダルからの撤退に合意した。アザワド解放戦線(FLA)がこれを発表した。
マリはここ数年、アルカイダ系・イスラム国系の武装勢力とアザワド解放戦線の三つ巴の insurgencyに苦しんできた。フランス軍を追い出した後の「穴」をロシア傭兵で塞ごうとした構図だったが、その傭兵まで退いた形になる。国防相の死、首脳部への攻撃、傭兵の撤退——3つが重なった週末は、サヘル武装勢力の攻勢がいよいよ次のステージに入ったことを示唆している。
この先どうなる
権力の空白は埋まるまでの時間が短いほど混乱が深くなる。マリ軍事政権は後継の国防相を急ぎ任命するだろうが、組織の士気と対外的な信頼をどこまで保てるかは別の話だ。キダルをアザワド解放戦線が実効支配を強めれば、北部の分離傾向はさらに固まりかねない。欧州にとっては難民流出の圧力、資源権益をめぐる各国の思惑も再び動き出す。バマコの次の一手を、世界は静かに注視している。