シャミム・マフィ、米グリーンカード保持者が土曜日にLA空港で逮捕された。容疑は約95億円規模のIRGC武器密輸の仲介——イランが製造した無人機、爆弾、信管、そして数百万発の弾薬をスーダンへ流したというものだ。

6000万ユーロのドローン契約、その裏にいた「永住権保持者」

FBI起訴状をBBCが入手。文書によれば、マフィはスーダン代表団のイラン渡航を手配し、ドローン取引で600万ユーロ超の報酬を受け取っていたとされる。さらに爆弾信管5万5000個の売買についても、イスラム革命防衛隊(IRGC)宛てに意向書を提出していたことが記録されている。

彼女が2016年に米国永住権を取得していた点がひっかかる。グリーンカードを持つ米国の「永住者」でありながら、米国の対イラン制裁が禁じる取引に関与していたとすれば、制裁の抜け穴として永住権が使われた可能性を当局が問題視するのは当然だろう。

「イランが製造しスーダンに販売した無人機、爆弾、爆弾信管、数百万発の弾薬の売買を仲介した」――第一副連邦検事ビル・エサイリ(X投稿)

なぜ今、スーダンへ武器が流れるのか

スーダン内戦武器の供給ルートは、国際社会がずっと追ってきた問題だ。2023年から続く軍と準軍事組織RSFの衝突では、民間人への無差別攻撃が繰り返し記録されており、国連も武器禁輸を求める声明を出している。にもかかわらず武器が届き続けている背景に、今回のような第三国経由の仲介業者が存在したとすれば、国際的な制裁網の実効性そのものが問い直されることになる。

IRGC武器密輸はイエメン、シリアでも問題化してきたが、スーダンへの関与が米国内の永住者を通じて行われていたとすれば、捜査の波及範囲はさらに広がりそうだ。マフィは月曜日に初公判が予定されており、有罪なら最大20年の禁錮刑。現時点で本人からの公式コメントはない。

この先どうなる

今後の焦点は二つ。一つは裁判でIRGCとの関係がどこまで立証されるか。もう一つは、米当局がマフィを「単独の仲介者」とみるか、より大きなネットワークの一部として捜査を拡大するかだ。バイデン政権末期からトランプ政権への移行期にこの案件が浮上したタイミングも、対イラン政策との兼ね合いで注目される。スーダン内戦が続く限り、武器の流れを止める動きと、流し続けようとする動きのせめぎ合いは終わらない。