ホルムズ海峡封鎖——その言葉が現実になった。イラン革命防衛隊が海峡の通行遮断を宣言し、実際に通過を試みた船舶2隻が砲撃を受けたと報じられている。「米国の封鎖が解除されるまで」という条件を掲げた、事実上の宣戦布告に近い行動だ。
2隻への砲撃——ホルムズで何が起きたか
報告によれば、海峡を通過しようとした船舶2隻が砲撃を受けた。どの国の船籍か、乗組員の安否については現時点で詳細が確認できていないが、イラン側が「実力行使」に踏み切ったのは間違いないらしい。
「イラン革命防衛隊は、米国の封鎖が解除されるまで海峡を閉鎖すると表明した。2隻の船舶が海峡を通過しようとした際に砲撃を受けたと報告されている。」(The New York Times, 2026年4月18日)
ホルムズ海峡は幅わずか約33キロメートル。そこを世界の原油輸送量の約20%が通過している。サウジアラビア、UAE、イラク、クウェート——湾岸主要産油国から出た原油が向かう先は、日本を含むアジア全域と欧州だ。ここが止まれば、代替ルートはほぼない。
トランプ政権の「封鎖なら戦争」発言が現実に迫る
トランプ政権は以前から「ホルムズが封鎖されれば戦争とみなす」と警告していた。それがいよいよ机上の話ではなくなってきた。
米軍は中東に空母打撃群を展開済みで、即応態勢にあるとされている。一方のイランは、核交渉を巡る経済制裁で追い詰められており、強硬姿勢が国内向けのカードにもなっているとみられる。引くに引けない構図が、両国の間でじわじわと固まりつつある。
エネルギー市場への影響も見逃せない。封鎖が長期化すれば、原油価格は1バレル100ドルを超えるどころか、2008年の過去最高値更新すら現実味を帯びてくる。日本のガソリン価格、電気代、物流コスト——連鎖する話は一気に生活レベルにまで落ちてくる。
この先どうなる
最初の分岐点は「米軍が動くかどうか」だ。封鎖宣言を受けて米国が護衛艦を派遣すれば、イラン側が再び発砲した瞬間に「直接交戦」が成立する。外交的な出口は今のところ見えていない。国連安保理での緊急協議や、欧州各国の仲介工作が始まる可能性はあるが、イランが「米国の封鎖解除」という条件を下げるとは考えにくい。今後48〜72時間の米軍の出方が、この危機の行方を決める分水嶺になりそうだ。