UFO機密文書が、大統領の手で動き出そうとしている。トランプ大統領は自身のSNS「Truth Social」に、政府が長年封印してきた極秘ファイルについて「非常に興味深い発見がある」と投稿し、近日中に公開すると表明した。大統領自らが機密指定解除を示唆するのは異例中の異例で、世界中の目が一気にワシントンへ向いた。
2017年のペンタゴン映像から8年——何が変わったのか
米政府によるUFO関連情報の開示は、2017年に国防総省(ペンタゴン)が戦闘機パイロット撮影の映像を公式認定したことで潮目が変わった。その後、議会での公聴会、UAP(未確認空中現象)調査局の設置と、開示の歩みは少しずつ続いてきた。ただ、公開された情報はいずれも「存在を認めた」段階止まりで、肝心の中身——飛行原理、起源、政府内部での取り扱い——は依然として黒塗りのままだった。
今回の投稿が違うのは、大統領が「興味深い発見」という言葉を使った点だ。単なる記録の開示ではなく、具体的な内容への言及を匂わせている。軍や諜報機関が数十年単位で管理してきた情報に、政治トップが直接踏み込もうとしている——そう読むのは飛躍しすぎだろうか。
「極秘のUFOファイルに非常に興味深い発見がある」――Donald J. Trump(Truth Social, 2025)
もちろん、科学的検証も第三者の確認もない現時点では、内容の信憑性は完全に不明だ。トランプ情報公開の発表が政治的なパフォーマンスで終わる可能性もゼロじゃない。過去にも「近日公開」と予告されて有耶無耶になった政府文書はいくつもあった。
「権力者が自ら暴く」という前例のない構図
それでも今回の投稿が静かに重いのは、情報を隠す側にいたはずの権力者が、自ら封を切ると宣言している点だ。通常、機密解除は省庁の手続きを経てひっそり進む。それを大統領がSNSで予告するのは、手続き上も政治上も異例のルートだ。ペンタゴンUAPの調査をずっとフォローしてきた研究者や元政府関係者の間でも、「今度こそ何か出てくるかもしれない」という空気が広がりつつあるらしい。
UAP情報公開を長年求めてきた市民団体や議員たちにとっては、待ちに待った瞬間かもしれない。一方、軍・情報機関側がどこまで受け入れるか——実際に文書が出てきたとき、その中身がどの程度「本物」かどうか——は別の話になってくる。
この先どうなる
最大の焦点は「いつ、何が、どの形式で」公開されるかだ。大統領令による一括解除なのか、特定ファイルの部分開示なのか、それとも議会を通じた手続きになるのか。公開の形式次第で、情報の密度はまるで変わってくる。ペンタゴンUAPをめぐる議論は、文書が出た瞬間から検証フェーズに入る。研究者・ジャーナリスト・元政府関係者が内容を精査するまでには時間がかかるだろうが、少なくとも「何が入っていて、何が入っていないか」は即座に議論になるはずだ。UFO機密文書を巡る数十年の問いに、何らかの答えが出るのか——あるいは新たな謎が積み上がるだけなのか。続報を待ちたい。