ホルムズ海峡封鎖が発動した瞬間、世界の石油輸送の約20%が止まった。驚いたのは原油価格だけじゃない——封鎖と同じタイミングで、米国とイランが第2回交渉の場を探っているとBloombergが伝えてきた。
封鎖カードを握ったまま交渉卓へ——イランの計算
イランが選んだのは「封鎖しながら話し合う」という強気の手順だった。最大の圧力をかけた状態で相手を引き寄せ、譲歩を引き出す。歴史をひもとけば、これはイランが得意とするパターンで、2015年の核合意交渉でも似た構図が繰り返されていた。
ただ、今回は状況が少し違う。トランプ政権下で制裁が重なり、イラン経済はすでに疲弊している。封鎖を長引かせればエネルギー収入も細り、仕掛けた側のダメージも積み上がる。強がれる時間には限りがある、というのが現場の読み筋らしい。
「ホルムズ封鎖が始まる中、米国とイランは第2回会合を検討していると伝えられる」——Bloomberg, 2026年4月14日
米国側にとっても、封鎖の長期化は歓迎できない。アジア・欧州への供給ルートが詰まれば、同盟国の経済と自国の支持率に直接響く。双方が「早く終わらせたい」という動機を持ちながら、どちらが先に折れるかを試し合っている——そういう局面だ。
グローバルサウスが払う代金
原油高が連鎖すると、最初に打撃を受けるのは産油国でも大国でもない。食料・肥料・輸送コストは原油に連動して動く。米イラン交渉第2回がまとまらないまま封鎖が続けば、南アジアやアフリカの輸入依存国の家計が最初に悲鳴を上げることになる。
米イラン交渉第2回の開催日程はまだ固まっていない。原油供給危機の深刻度が「交渉を急がせる圧力」になるのか、それとも「互いの強硬姿勢を正当化する口実」に使われるのか、ここ数日の動きが分岐点になりそうだ。
この先どうなる
焦点は第2回交渉が「いつ」「どの条件で」始まるかに移っている。イランが封鎖を維持したまま交渉に入るなら、議題の中心は核開発の制限幅と制裁緩和のパッケージになるとみられる。ただ、ホルムズ海峡封鎖が長期化するほど原油市場の不安定さは増し、第三国——特に中国やインド——の出方が交渉の変数として浮上してくる。封鎖が1週間を超えるか否か、そこが次の節目だ。