Trump NATO criticismがまた一段エスカレートした。トランプ前大統領がTruth Socialに投稿した一文は短い。しかし、その重さはただごとじゃなかった。「必要な時にNATOはいなかった。また必要になっても、彼らはいないだろう」——そしてこう続く。「GREENを忘れるな」と。

「REMEMBER GREEN」とは何か——公式説明がゼロな理由

この「GREEN」が何を指すのか、現時点で公式な解説は一切ない。NATO加盟国の首都でも、ホワイトハウスの報道官室でも、誰も答えを持っていないらしい。

調べてみると、いくつかの読み方が浮かぶ。グリーンランドを巡る領有権争い——トランプ政権が就任直後から執着を見せてきたあの問題との接続、という解釈がある。あるいは単純に、NATOの防衛費GDP2%ルールに絡む「グリーン(承認)」を指す隠語という見方も出てきた。だがどれも確証はない。意図的に曖昧にしているとすれば、それ自体がメッセージかもしれない。

「我々が必要とした時、NATOはそこにいなかった。そして再び必要になっても、彼らはそこにいないだろう。GREENを忘れるな」
— Donald J. Trump(Truth Social, 2025)

ここで引っかかるのが「必要な時」という表現だ。ウクライナ侵攻か、中東情勢への対応か、それとも米国内の政治的文脈か——トランプが「いつ」NATOに裏切られたと感じているのかが、この投稿だけでは読めない。

NATO離脱論、76年目の亀裂——欧州が本当に恐れていること

NATO離脱論はトランプ第1期政権でも囁かれたが、今回は状況が違う。政権復帰後、すでに防衛費負担を巡る欧州との交渉は硬直しつつある。GDP2%目標を達成できていない加盟国は依然として複数あり、米国の不満は年々蓄積されてきた経緯がある。

欧州側が最も恐れているのは、米国が「条約上の離脱」よりも「実質的な不参加」を選ぶシナリオだろう。正式脱退には議会の手続きが必要だが、有事での協力を拒否するだけなら大統領の一存で足りる。そこが、今回の投稿が単なるSNSの愚痴と一線を画す部分だった。

1949年の発足以来76年、NATOは「集団防衛」という言葉で西側の安全保障を束ねてきた。その重みを、たった数行の投稿が揺さぶっている——というより、揺さぶれてしまっているという事実が、今の同盟の地力を示しているようで少し怖い。

この先どうなる

「REMEMBER GREEN」の意味が明かされるかどうか、それ次第で欧州の受け止め方は大きく変わってくる。グリーンランド絡みなら領土問題への布石、防衛費絡みなら交渉カードの一つ——どちらに転んでも、NATO加盟国への圧力は強まる方向に動くはずだ。

次の焦点は、NATO首脳会議や米欧の二国間交渉の場でトランプ政権がこの発言をどう「使うか」にある。沈黙したまま交渉テーブルに持ち込めば、それはそれで強力な揺さぶりになる。NATO離脱論が現実の政策になるかどうかよりも、「なるかもしれない」という不確実性そのものが、いま同盟の結束をじわじわ溶かしている。